設定の基本ISOとシャッター速度とF値

オートで撮影するよりも,もっと綺麗に撮影したい,自分の思っているイメージで撮影したいなら,マニュアル撮影は必須になってくる。

ISOとシャッター速度とF値の絞りについて

これらすべて設定して撮影する必要が出てくるので勉強した内容をメモる。

ISO,シャッター速度,F値の絞り。この3つは写真撮影のための基本設定。3つに共通しているのは明るさの調整。いずれの設定も変更副作用で写真の明るさが変化する。

撮影で使いたい設定に値を近づけながら,写真が適切な明るさになるように,写真への影響が一番すくない項目を調整していく作業。

ほとんどが明るさとの戦いになる。暗い場所,つまり照明の弱い屋内や夜間などは,設定の自由度が低くなり,綺麗な写真撮影が難しくなる。

ISO  明るさと画質・ノイズ量・色の深みとが変わる。値が小さいほど暗くて画質が良い。値が大きいほどノイズが多く深みが減り明るくなる。この値はできるだけ小さい値が良い。

ISO100 – ISO400 – ISO800 – ISO1600 – ISO3200 – ISO6400 という感じで感度を表す。これで1段刻み。1/3段刻みで設定できるカメラもある。

シャッター速度 明るさと手振れと動く被写体のブレ量が変わる。シャッター速度が速いほど暗く手振れ被写体ぶれしにくい。遅いほど明るく,手振れ被写体ぶれしやすい。手振れするかどうかの限界は一般的に画角mm分の1秒より速い設定。50mmの画角なら1/60秒より高速なら手振れしない。がんばれば1段ぐらいまでは大丈夫。個人差が大きい。三脚や一脚を使えば思いっきり遅くすることも可能。また手振れ補正機能があればシャッター速度をさらに遅くできるが,ちゃんと構えて撮影しないと手振れはするし,1/30秒より遅いと動く被写体はブレてしまう可能性がある。状況にもよるが,通常は1/60ぐらいが最低限必要な速度だろう。蛍光灯の中で,シャッター速度を1/200以上にすると,写真の色が一部変になる現象がおこることがある「フリッカー現象」といって蛍光灯が東日本では1/50秒で点滅,西日本では1/60秒で点滅していのが原因。この現象への対策はシャッター速度を 1/60秒以下の低速にする必要がある。

1/8 – 1/15 – 1/30 – 1/60 – 1/125 – 1/250 – 1/500 – 1/1000 – 1/2000 – 1/4000という単位で設定できる。1段刻みの例。実際は1/3段刻み。いずれも秒。1/8なら1/8秒。

F値 絞り 明るさとピントが合う深さ(距離)が変わる。レンズの中にある光を通す大きさの変わる穴のこと。これによりボケの量が変わる。絞りを開く(値を小さく)と画質がゆるく(ややソフトに)なる。絞る(値を大きくする)と暗くなり画質がよくなりシャープになる。値は小さいほど開いて明るくボケ量が多くピントが合う範囲・距離の幅(被写界深度)が浅く,F5.6が標準で大きいほど閉じて暗くピントが合う範囲・距離の幅が深い。ほとんどのレンズはF8~F11あたりが一番画質が良い。ただし絞り過ぎると,小絞りボケという現象で画質が落ちる。レンズごとに使える値の範囲が違う。ズームレンズでは広角端と望遠端で使えるF値の範囲が変わるものもある。この値が小さいレンズは明るいレンズ。2段絞ると良くなるといういい方もする。

以下の様な値が使われている。1段刻で以下の数値になる。実際のカメラは1/3段刻みでもう少し細かく調整できる。1段変われ明るさは2倍か半分になる

F1.0  – F1.4 – F2 – F2.8 – F4 – F5.6 – F8 – F11 – F16 – F22 – F32 – F45

このボケ量はセンサーサイズやレンズが望遠か広角かでも変わってくる。フォーカスを合わせた被写体までの距離でも結構変わる。

同じレンズ同じF値同じセンサーサイズでも被写体に近いほどボケ量が多くなる。ピントが合う範囲(被写界深度)が浅くなる。

望遠レンズほどボケの量は大きくピントの合う範囲が浅い。
広角レンズほどボケの量がすくなくピントの合う範囲が深い。

センサーサイズが大きいほどボケの量が大きいくピントの合う範囲が浅い。
センサーサイズが小さいほどボケの量がすくなくピントの合う範囲が深い。

ケータイとかはF値が2とかで明るいレンズでも,センサーサイズが小さいのでボケの量はすくなく,ピントの合う範囲が深い。35mmフルサイズ一眼レフはF4でもセンサーサイズが大きいのでボケの量が多くなる。

ISO シャッター速度,F値絞りでそれぞれ1段とか1/3段とか出てきたが,あれはすべて明るさの単位が同じになる。

ISO100 – ISO400 – ISO800 – ISO1600 – ISO3200 – ISO6400
1/8 – 1/15 – 1/30 – 1/60 – 1/125 – 1/250 – 1/500 – 1/1000 – 1/2000 – 1/4000
F1.0  – F1.4 – F2 – F2.8 – F4 – F5.6 – F8 – F11 – F16 – F22 – F32 – F45

ISO100 1/30 F8 の明るさと ISO400 1/60 F8 の明るさは同じ。意味はISOを1段あげて1段明るくし,シャッター速度を1段速くして1段暗くした。

このように全く違うように見える3つの設定の1段とか1/3段はすべて明るさにおいては同一の1段や1/3段の変化量となる。これにより明るさを維持したままピントの合う範囲を調整したり,より手振れしにくくしたりといった調整ができる。

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